
お話いただいたのは
| 事務所名 | ツカサ社労士事務所 |
| 所在地 | 福岡県福岡市 |
| 代表 社会保険労務士 | 木戸 つかささま |
| HRbase PRO導入時期 | 2024年12月 |
導入前の課題
- 開業にあたり、相談業務が不安だった
- 伝えたいことを資料化するのに時間がかかっていた
- 専門的な相談に回答するための情報がほしかった
導入の効果
- AIやマガジンで、自分の知識の補完ができている
- トラブル手前の相談はほとんど解決できている
- リアルの場で得た情報と組み合わせ、活動を幅を広げられている
3回目の挑戦で合格、開業へ
ーご開業の経緯を教えてください
木戸
2023年の12月に開業しました。現在は1人で事務所業務を行っています。
私はもともとトリマーの専門学校を出ていくつかの企業を転々としており、社労士という存在自体を知りませんでした。しかし新聞社の関連会社で働いていたとき、従業員が50名になるということで、衛生管理者の資格を取ることになりました。
そのときに資格について調べている中で、社会保険労務士という資格があることを知り、衛生管理者と親和性も高そうという安易な気持ちで社労士試験に挑戦しましたが、当然そんなに簡単なものではありませんでした。
木戸
しかし、シングルマザーとして家庭と仕事を両立させるため、士業としての独立開業を視野に入れていました。何としても合格したい一心で、会社勤務と子育てをしながらの猛勉強。座って勉強した記憶がないほど大変でしたが、3回目の挑戦でようやく合格を手にしました。
その後、会社の合併・新会社設立に伴い、社労士の資格を活かして人事部門に異動し、2年間の実務経験を積みました。そして、念願の独立開業に至っています。
ー顧問先は何社お持ちですか?
現在の顧問先は約10社で業種はさまざまです。手続きと労務相談をセットでご提供しており、給与計算は2社のみです。基本的にはオンラインで完結させています。
HRbase PROで相談業務の不安を払拭したかった
ー開業にあたり導入したクラウドはHRbase PROだけということですが・・・
木戸
はい。これまで給与計算の機会は多くなかったため、導入しているクラウドはHRbase PROだけです。HRbase PROは展示会で知り、一番不安だった相談業務をカバーしてくれそうだと考えて導入しました。
ーどのようなときにHRbase PROを使いますか?
木戸
社労士事務所での勤務経験がなかったため、開業後は相談業務全般でHRbase PROを活用しています。入退社の基本的な流れなどのよく聞かれることから、対応したことのないイベントまで網羅されており便利ですね。
「能力不足の社員をどうすればよいか」といった専門的な対応も、HRbase PROには詳細な手順が載っているので心強いです。会社設立の手続きが「すごろく」のようにまとめられており、どの順番で進めるべきか一目でわかるのも助かりました。
また最近は、AIで作成した内容をスライド化できる機能を発見しました。
ー2025年7月にリリースしたビジュアライズ機能ですね。
木戸
伝えたいことがあっても、それを資料化するのはなかなか手間ですから助かります。
今後セミナーに登壇する機会があるので、そのようなときにも役に立ちそうです。

トラブル手前の相談は、HRbase PROでほとんど解決
ー相談業務の不安を払拭したかった、という課題は解決できていますか?
木戸
解決できていますね!
手に負えないレベルのトラブル相談は弁護士の先生に相談しますが、その手前の相談であればHRbase PROでほとんど対応できると考えています。
ー想定通りにお役に立てており安心しました。導入後に改めて気付いた便利さなどはありますか?
木戸
導入時はあまり意識していませんでしたが、毎週届く労務マガジンはインプットの役に立っていますね。かゆいところに手が届くというか、「そういえば」という情報が定期的に届くので、自分の知識の補完にもなっています。
ーひとり事務所だからこそ、HRbase PROでインプットを効率化していただければと思っています。
木戸
とはいえ、一部の顧問先には紙文化が残っています。そのためハローワークと年金事務所には毎週のように足を運び、担当の方を質問攻めにしています。
年金事務所のベテラン職員さんたちにもとてもよくしていただいてますし、自分の足を使うことは、HRbase PROとは別の視点での生の情報に触れられるので有意義ですね。
リアルな情報のためのコミュニケーション
ー活発に情報収集に歩かれていらっしゃるのですね
木戸
そうですね!
異業種交流会にも積極的に参加しています。そこで出会った弁護士や税理士の先生と連携を取ることもありますよ。1社の顧問先に対して私と税理士先生がチームで対応することもありますが、とてもスムーズに進んで楽しいですし、税務と労務の連携ができることは強いと感じています。
ー社労士先生同士の横のつながりもありますか?
木戸
はい。同期や社労士仲間とのつながりも大切にしています。私がイレギュラーケースを持ち込んで質問をすることが多いのですが、「どうしたらいいかな」と気軽に聞ける場があれば、新しい視点を得ることもできますし、対応した内容をまとめておけば自分のナレッジ蓄積にもなります。
ーご自身から積極的に質問することでナレッジが溜まる、いいサイクルですね
木戸
それから社労士会にもどんどん顔を出しています。
福岡の社労士会は活発な方だと思うのですが、先輩たちも新人に対してとても親身になってくれますし、「研修講師やってみる?」など貴重な機会の声かけもどんどんしてくださいます。レクリエーション系のイベントでも輪に入りやすく、私自身もできるだけ委員などを担当していこうと思っています。
ーそれはいい環境ですね!
木戸
わからないことは思い切って先輩に聞くことで、想像以上の知識を得られます。
定期的な研修会では、二次会三次会と居残ってどんどん質問をするようにしていますし、自分の知らないジャンルに強い先輩にはこちらからお声かけをすることも多いですね。
ーいま、先生のコミュニケーション力に圧倒されています・・・!
木戸
単純に、知りたいことが多すぎるんですよね。基礎的なことはHRbase PROで充分にできることがわかりましたから、次はその基礎情報をよりうまく使うための「生の声」がほしくなります。

ーHRbase PROの回答は「正確性」を重視しています。リアルな対応事例と組み合わせることで、より専門性を発揮していただけますね
木戸
そうですね。HRbase PROで法律に基づいた正しい答えを得たうえで、私の目の前にいる社長さんの悩みや、現場の課題をどう結びつけて解決に導くか、その「個別判断」には経験が不可欠だと感じています。
労務管理は、「正しい情報としてはこうだが、このケースではどうなのか?」というようなグレーゾーンの判断が求められる仕事です。早く的確な判断ができるようになるためにも、先輩社労士の知恵をお借りしようと、交流の場にも積極的に顔を出すようにしています。
ー「AIと人間らしさの掛け合わせ」というテーマに、ひとつの答えを出してくださったように感じています
木戸
私自身の「よろず屋さん」のような性格も関係してくると思いますが、これからはリアルなつながりがより活きてくる時代だと思います。 以前はダブルライセンスなども考えたのですが、当面は資格を増やすよりもコミュニケーションを重視することにしています。
お客さまに向き合い、できることに挑戦したい
ー社会保険労務士としてのやりがいをどこに感じられていますか?
木戸
労務の仕事は結局「人」に対してすることですし、それが刺激にもなっています。手続き業務は平凡で退屈な仕事と思われがちですが、労務管理の現場はそうではないですよね。独立前に勤務していた会社の人事部でも、毎日のようにトラブルが起きていましたが、それはそれで面白いと感じていました。
今も顧問先の方と話す中で、自分の経験したことのない業種の課題や、人間らしいお悩みに対応する毎日で、それがやりがいにもつながっています。
ー今後のビジョンを教えてください
木戸
まだまだ新人ですし、まずはお客さまのご要望にしっかり向き合っていくことを大切にしています。また、社労士会の仕事を増やしたいなと考えており、行政協力やセミナー講師など、私にできることがあればどんどん関与していく予定です。そのとき、HRbase PROは今以上に役に立っていくと考えています。
徐々に顧問先が増えていったら、いつか法人化も視野にいれていきたいですね。

