
お話いただいたのは
事務所名 | 久保田社労士事務所 |
所在地 | 静岡県静岡市 |
代表 社会保険労務士 | 久保田 利彦さま |
HRbase PRO導入時期 | 2024年3月 |
地元の企業を、きめ細かいコミュニケーションで支える
ー事務所について教えてください。
久保田
静岡県静岡市で事務所を経営しています。
私を含め6名のスタッフが在籍しており、飲食や福祉系の顧問先などジャンルを問わず幅広く対応しています。
ー静岡県はものづくりが盛んなイメージなので、製造業が多いと思っていました。
久保田
楽器や自動車など製造業の中核を担う企業は、実は静岡市ではなく浜松市に多い傾向にあります。私達は静岡市における行政機関や商業施設、および関連企業を主な顧問先としており、ほとんど車で30分以内、遠くても1時間前後で会いに行ける顧問先が多いです。オンラインが普及した世の中ですが、リアルなコミュニケーションを大切にしたいと考え、顧問先と向き合っています。

新規拡大と顧客満足度向上の両立を試行錯誤
ー対面のコミュニケーションを大切にされていますが、顧問先は何社いらっしゃるのでしょうか?
久保田
現在は120社ほどとお付き合いをさせていただいています。動画を添付したメールマーケティングを活用したり、HP上でSEO対策を講じるなど積極的に集客し、より多くの企業様とご縁が深まるよう、日々尽力しております。
ー顧問先が120社はとても多いですね!さらなる拡大を目指されるのは、何か先生の特別な想いがおありなのでしょうか?
久保田
昨今の物価高騰など経営環境が厳しさを増すなか、顧問先企業へ質の高い顧問業務を提供し続けるためにも、事務所の収益基盤を強化する必要があります。
もちろん、ご縁があった既存の顧問先に満足していただける体制もとっています。各顧問先ごとに担当のスタッフがつき、きめ細かくサポートしております。ありがたくも、頼りになるベテランスタッフのおかげで顧問先の皆様からも安心して業務をお任せいただいています。
ー担当制だと、ひとつの顧問先とより濃い関係が築けそうですね。そのなかでHRbase PROをどのように役立てていただいていますか?
久保田
あるテーマについて調べる際は厚生労働省のHPからHRbase PROに切り替え、情報収集がスムーズになりました。検索のしやすさも気に入っています。相談対応の補助ツールとして役立っていますよ。
ーありがとうございます!具体的にどのようなシーンでご活用いただいていますか?
久保田
主に2つのシーンで利用しています。1つ目は顧問先へ説明するときのプレゼン資料として。2024年の4月に施行された定額減税について説明が必要なときは、労務マガジンにかなり助けられました。タイムリーな話題がわかりやすく資料にまとめられていたため、そのまま資料を活用させていただきましたね。


2つ目はニュースを作成するときの参考資料として。HRbase PROからニュースの元となる情報を探してオリジナルニュースを作成し、周知しています。特に育児・介護休業法の改正などはお客様にいち早くお伝えしたいので、わかりやすい資料で確認できるのはかなり助かっています。
どんどん増加する労務相談や、変化する市場環境
ー多くの顧問先の現状を見るなかで、久保田先生が感じる労務の課題はどのあたりにあるでしょうか?
久保田
近年、労務相談のニーズはますます高まっています。ネット環境の普及により、従業員が気軽に労務に関する情報を収集できるようになったのが理由に挙げられます。従業員の知識習得が容易になったため、経営者との間で知識の差が縮まっているのが現状です。たとえば未払い賃金の消滅時効の延長を受けて、「自分も該当する可能性がある」と考える従業員が増えた背景から、労務相談を受ける場面も増えてきています。
労務トラブルは、単なる法的な問題にとどまらず、人間関係の複雑な絡み合いが要因となるケースが少なくありません。これまでの経験から、「双方の意見に耳を傾け、真摯に向き合う姿勢こそが、問題解決の第一歩」だと確信しています。
ー数多くの労務トラブル解決に携わってきた久保田先生ならではのご意見ですね。ニーズの増加につれ労務相談のマーケットは拡大しているのでしょうか?
久保田
最近では弁護士の先生が就業規則を作成することも増えたと聞いています。労務相談を取り巻く環境が変化するにつれ、社労士の役割もどんどん変化せざるを得ません。
私達社労士はトラブルの対処だけではなく、先手を打って予防策を考え提案していかなければなりません。就業規則を作成した先を見据え、よりよい労働環境の実現に貢献することが求められています。「従業員にとって最適な職場環境を維持できるか」まで考え尽くす姿勢が大切です。
ー先生のような顧問先と密にコミュニケーションをとれる社労士がますます必要になってきますね。そこでHRbasePROはお役に立てそうでしょうか?
久保田
HRbase PROの導入で、新人スタッフでも手続き相談には正確に回答できるようになりました。おかげさまでベテラン社労士は顧問業務により集中できる。オリジナル資料を確認することで回答品質の精度をあげたり、労務マガジンでタイムリーな労務情報などをこちらから積極的に情報提供したりと今も充分に信頼関係構築に役立っています。
あとは少人数で顧問業務を請け負っているので、複雑な労務相談でも労務相談AIを活用して業務効率化していけたらといいなと思っています。
ーありがとうございます!労務相談AIを労務知識の整理、ChatGPTをメールの叩き台、のような組み合わせで業務効率化が期待できますので、ぜひご活用ください。
熾烈な市場だからこそ価値の高い社労士を目指す
ー事務所の今後の展望を教えてください。
久保田
やはり新しくお客さまとご縁を繋げていくことと、既存の顧問先との関係強化を両立していきたいですね。そのためには基本の業務をHRbase PROで補いながら、目の前の顧問先に寄り添い最適な解決法を提案するプロの士業でありたいと考えています。
特に私は、相談者の心に寄り添って対応したいタイプです。お客さまも、メールで回答をもらうより時間があれば直接会って話をしたい方が多いのではないかと肌で感じています。対面の時間を作ることは、顧問先がどんなに増えても変わらず行っていきたいですね。