お話いただいたのは

事務所名社会保険労務士法人 人事給与
所在地東京都江戸川区
代表社員
特定社会保険労務士
山本 昌之さま
社員
特定社会保険労務士
山本 裕子さま
※お二人はご夫婦で、共に事務所の運営に携わっていらっしゃいます。
HRbase PRO導入時期2025年4月

創業24年、2人から始まった事務所はいま36名体制へ

ーまずは山本(昌)先生から事務所紹介をお願いいたします。

山本(昌)
社会保険労務士法人 人事給与の創業は2001年で、今年で24年目になります。最初は妻と2人で始めたのですが、ありがたいことに少しずつお客様が増え、1人、1人とスタッフも増えていって、今では36名体制(2025年8月時点)になりました。

拠点は東京がメインですが、昨年から長崎にも事務所を構え、2拠点で活動しています。

顧問先は全国各地、中小から大手上場企業までと幅広く、特定の業種に偏ることなく、幅広く対応しています。業務としては手続きや給与計算が中心で、最近は労務相談も増えています。

また、セミナーの講師として登壇する機会もあり、顧問業務だけではなく、外部への情報発信にも力を入れています。

山本(昌)さま

―なぜ社労士を目指され、どのような経緯で開業に至ったのですか?

山本(昌)
私はもともと理系出身で、パソコンが大好きでした。社会人としては4年間、システム開発の仕事をしており、当時はWindowsのシステム開発に携わっていましたね。

ただ、あることをきっかけに社会保険労務士という資格を知り、挑戦してみようと思ったのが転機です。初受験は不合格でしたが、翌年は勉強に専念して合格しました。

合格後は労働保険事務組合に勤務し、実務経験を積む中で独立を意識するようになり、31歳のときに開業しました。当時としては比較的若手の開業だったと思います。

― 本日は、HRbase PROを活用する奥さまの山本(裕)様にもご参加いただきました。

山本(裕)
私は新卒で入社した会社に約13年間勤め、その中で人事や総務といった業務に携わるようになりました。その経験の中で社会保険労務士という資格を知って、「この会社で定年まで頑張りたい」という思いから勉強を始め、3年かけて資格を取得しました。

そのまま働き続けられたら良かったのですが、当時私は金融系のシンクタンクに勤めていて、ちょうどその頃、親会社の銀行が国有化されたり、子会社が分社化されたりと大きな変動がありました。その影響で子会社間での転職も経験しました。そうした環境の変化の中で結婚・出産を迎えて、退職と同時に開業する流れになり、出産した年がそのまま開業1年目になりました。

有資格者に業務が集中し、手が回らなくなる課題を感じていた

ーHRbase PRO導入前はどのような課題をお持ちでしたか?

山本(裕)
当時は、資格を持たないスタッフが労務相談に対応しにくいという課題がありました。

本来、一般的な労務相談の中には、法律上必ずしも有資格者でなくても対応できる業務もあります。

そのため、だれでも初期対応ができる体制が整えば、事務所全体の対応スピードが上がるのに…と感じていました。しかし現状は、有資格者が自分の担当顧問先だけでなく、他のスタッフの案件までカバーせざるを得ず、手が回らなくなる状況が生じていました。

加えて、以前から生産性の向上には取り組んでいましたが、業務スキルの差による属人化やミスの発生という課題は、なかなか解消できていませんでした。そのため全員のレベルを底上げして、サービス品質を一定に保つ必要性を常々感じていました。

ーそんな中でHRbase PROを導入した経緯を教えてください。

山本(裕)
私自身がHRbaseのセミナーに参加したのが最初のきっかけです。そこで、このサービスを活用すれば、経験の浅いスタッフでも一定レベルの回答を提供でき、最終的には有資格者がチェックする形をとることで円滑に実務がまわると確信しました。

また、回答を一からすべてを書き上げる必要はなく、ベースとなる情報や根拠を提示してくれるので、時間短縮につながりますし、知らなかったことを知る機会にもなります。

「誰がやってもできる仕事」はAIが担い、人にしかできない業務に注力できる。その移行を後押ししてくれるのがこのサービスだと感じて、会議でも「これは絶対に入れた方がいい」と少し強く推してしまったくらいです。

山本(裕)さま

事務所の全員が自信を持って対応できる体制へ

ーHRbase PROの導入により、当初の課題は解決されましたか?

山本(裕)
はい、HRbase PROを活用することで、これまで労務相談への対応に不安を感じていた資格のないスタッフも、自身で一次対応の資料を準備できるようになりました。

これにより、最終確認を行う有資格者の負担が大幅に軽減されたのはもちろん、スタッフ一人ひとりの「自分でもできる」という自信につながったのが、何よりの成果だと感じています。

左:山本裕子さま 右:山本昌之さま

ーありがとうございます!他のユーザーからも、「自信が持てるようになった」「心理的なストレスが減った」というお声を多くいただきます。どちらも抽象的ではありますが、不安の大元は「自分の答えで本当に大丈夫なのか」というところですよね。

山本(裕)
本当にそうだと思います。

正しい情報源から調べたとしても、「これで大丈夫なのか、他にもあるんじゃないか」と思ってしまうこともありますし、知識があっても「本当にそうかな」という不安から逃れることはできません。資格がない方であれば、なおさら「自分には知らないことがあるかもしれない」と感じやすいのだと思います。

しかしそこを補強してくれる存在としてのHRbase PROに、「この場合は他に何を心配すべきですか?」と聞けば、「こういうケースならこれを心配してください」と教えてもらえる。そうしたやり取りは大きな安心感につながりますよね。

先輩に相談したいことがあっても、現場では皆さん忙しくしているので、遠慮して聞けないこともあります。

だからこそ、一人で抱え込んでしまう時に助け舟を出してくれる、そんな存在としての価値もあるのかもしれません。

山本(昌)
現在、事務所には有資格者が14名在籍していて、基本的にはグループ担当制で業務を進めています。最近は特に労務相談の件数がとても多く、経験豊富なスタッフでも初めて対応するような事案が増えてきています。

そうした時に役立っているのがHRbase PROです。私自身も最初は正直、AIにどこまでできるんだろう?と半信半疑でしたが、使ってみるとかなり的確な回答が得られるので、今では大きな助けになっています。

「大幅に業務の時間が短縮された」現場のリアルな声

ー現場のスタッフの皆さんの反応はいかがでしたか?

山本(裕)
少しですが皆さんから寄せていただいた声がありますので、一部ご紹介させていただきます。

男性スタッフからは、お客様からの労務相談対応に活用しており「大変役立っている」とのことでした。もちろんAIの回答は必ずファクトチェックした上で情報提供していますが、「どこを調べればよいか」という糸口や「よくある回答の整理」にとても有用だと感じてくれています。

女性スタッフは、お客様からのちょっとした質問時の確認用として使うことが多く、これまでのように検索・調査・メール作成・内容チェックといった工程にかけていた時間が、HRbase PROに聞くだけで完結する場面も増えました。その分、大幅に時間が短縮され、非常に助かっているとの声をいただきました。

他にもパワーポイントの作成など、労務以外の業務にも役立っているという声もありました。

ーありがとうございます。お客様対応の正確性やスピードが向上したことで、顧問先の満足度にもつながっていたらよいですね。

効率化できることはAIに、人は「人にしかできない仕事」へ

ー事務所の今後の展望を教えてください。

山本(昌)
私たちは「もの」を販売しているわけではありませんが、顧問料をいただいている以上、それに応える責任があると常に考えています。

スタッフにもよく伝えているのは、「言われたことだけをやっていては不十分」ということです。言われたことだけなら誰にでもできますが、「これをした方がよい」と自ら考え、提案することが重要だと考えています。とはいえ、何か新しい提案をする際に、その題材やきっかけを考えるのは簡単ではありません。そうした場面で、HRbase PROは非常に役立つのではないかと感じています。

山本(裕)
今後を考えるうえで重要なのは、「人にしかできない仕事」に注力できるかどうかだと思います。人による差がほとんど出ない業務は、機械の方が正確で速く、しかもミスも少ないでしょう。だからこそ、そのような業務は思い切って任せ、そこで生まれる時間を「人でなければ担えない領域」に向けていきたいなと。

これからは、自分の意思で「やりたいことに挑戦する」姿勢が大切になってくると思います。

もちろん、やりたいことだけを優先すれば事務所は成り立ちませんが、自分がやらなくてもよい仕事は手放し、その分の時間を本当に価値のある取り組みにあててほしいなと感じています。

ー貴重なお話をありがとうございました。スタッフの皆さんを大切にしながら、AIと人、それぞれの強みを活かす姿勢に強く共感しました。これからの歩みをHRbase PROも応援させていただきます。

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