お話いただいたのは

事務所名社会保険労務士法人石川小林
所在地東京都中央区
代表社員
社会保険労務士
東滝 正明さま
社会保険労務士大塚 利明さま
HRbase PRO導入時期2024年11月

導入前の課題

  • 調査業務に時間がかかり、1案件あたり2時間を要することもあった
  • ChatGPTでは文章は整っているものの、深さや正確さに欠ける回答が多かった
  • DX推進で業務効率化を進める一方、従業員研修の時間を確保できなかった

導入の効果

  • 長時間かかっていた調査が15分ほどで済むこともあり、業務効率が大幅に改善した
  • HRbase PROで行政資料に基づいた正確な情報と参照元が提示され、回答の深さと信頼性が向上した
  • 従業員がまずHRbase PROで調べる文化が定着し、質問の質・事務所全体の知識レベルが底上げされた

障害福祉分野に強い、少数精鋭の社労士事務所

ー事務所について教えてください。

東滝
社会保険労務士法人石川小林は、平成30年に親会社の税理士法人が社労士部門を立ち上げたことをきっかけに設立されました。M&Aによる立ち上げを経て、現在は従業員4名と私を含めた5名の、少数精鋭体制で運営しています。

事務所の特長は、税理士法人からの紹介により安定した経営基盤を持ちながら、手続き・労務相談・助成金など幅広い業務に対応できる点です。特に障害福祉分野に強みを持ち、「処遇改善加算」の計画書作成や実績報告といった複雑な業務をサポートしており、今後はこの分野をさらに伸ばしていきたいと考えています。

左:大塚さま 右:東滝さま

東滝
私は千葉の百貨店に勤務し、約10年間にわたり販売職を経験しました。勤務先の倒産をきっかけに将来について考える中で、人事や労務領域に関心を持ち、社会保険労務士という資格を知りました。

その後は不動産賃貸営業や訪問販売など、さまざまな仕事を経験しました。さらに以前の経験を活かして家電量販店でも勤務し、その頃に社労士資格を取りました。

40歳前後で公的機関に入り、約6年間携わった後、社労士事務所で1年間実務経験を積み、独立を目指す中で現在の事務所に代表としてかかわることになりました。

ー本日は、実務でHRbase PROを活用いただいている大塚様にもご参加いただきました。

大塚
私は新卒で製造メーカーの総務部に入社し、約6年間勤めました。その後はITのシステム運用を行う会社に転職し、現場でおよそ10年間従事し、その後は約20年間にわたりマネジメント業務に携わり、チームリーダーの育成や人事労務、契約関連の知識を活かした教育にも取り組みました。

50歳を過ぎて将来を考え、人にかかわる仕事を続けたいと思い社会保険労務士という資格を知りました。勉強を始めた頃に前職を退職し、現在の事務所に入社しました。

入社時は資格を取得していませんでしたが、これまでの経歴を評価いただき、現在は手続き業務や給与計算を中心に、労務相談にも少しずつかかわっています。また、前職の経験を活かし、社内のDX化や業務効率化の推進も担当しています。

労務調査と資料作成に数時間、正確性への不安も課題に

ーHRbase PRO導入前はどのような課題をお持ちでしたか?

大塚
私が入社した当時は、助成金や手続きの資料を紙で管理するなどアナログな体制でした。そこで社内チャットやクラウドストレージ、タスク管理ツールの導入を進め、顧問先管理のデータベース化などDXを推進しました。ただ、まだ十分とは言えず、現在も改善に向けた取り組みを続けています。

東滝
労務に関する課題として、調査やお客さま向け資料の作成は、書籍、インターネット検索や機関に電話連絡するなどに頼らざるを得ず、1件あたり数時間かかることも多かったです。

また、ChatGPTも使用していましたが、「この情報はどこから引用されたものなのか」と不安に感じることもありました。さらに、情報が物足りなかったり、誤りが含まれているケースもあり、エビデンスとして活用するには心配になることもあったと思います。

そんな中、セミナーを視聴した際にHRbase PROを知り、導入を検討することになりました。

2時間かかっていた調査が15分に短縮!HRbase PRO導入で実感した効果

ー実際に使ってみていかがでしたか?

東滝
率直に言うと、初期版を使っていた頃は適切な回答を得られない場面もあり、「これならChatGPTの方が良いのでは」と思いました。
ただ、サポートの方からこれからさらにアップデートを重ねて、正確な情報を選んで資料を増やしていくと聞き、「それなら待ってみよう」と考えました。

東滝
そしてその言葉通り、「労務アシスタントAI」としてリニューアルした後は、精度に劇的な変化がありました。
お客さまに誤った情報を渡してトラブルや損害につながるのは絶対避けたいので、行政の資料を参照している点も安心できるポイントです。

ー変化を感じていただけてうれしく思います。HRbase PROを活用する中で、普段の業務で特に改善できたことはありますか?

東滝
一番大きく変わったのは「時間」です。以前は1つの案件を調べるのに2時間ほどかかっていました。書籍を取り出したり、インターネットやChatGPTを使ったりしていたのですが、今では同じ内容を15分程度で調べられるようになりました。これは本当に大きな変化で、非常に感動しましたね。

もちろんChatGPTでも調べることはできますし、文章もきれいにまとまっています。ただ「うまくまとめただけ」と感じることもあり、その点HRbase PROは深さがあります。現在は両方を使い分け、組み合わせながらお客さまに提供する資料を作成しています。

大塚
労務相談の業務のときに、法律の背景も含めて確認できるツールとして活用しています。自分で「こういう回答をしよう」と考えて入力すると、その通りになることもあれば、自分の考えだけでは不足していた視点が補われることもあり、とても助かっています。

その結果、自己解決力が高まっていると感じています。これは私だけでなく、他の従業員にとっても同様で、本当に「アシスタント」的な役割を果たしてくれていますね。

HRbase PROの活用で、従業員に自分で調べる文化が浸透

ーそのほか、業務の中で役立った場面や、便利だと感じる機能があればぜひ教えてください。

東滝
従業員がまず「HRbase PROで調べてみよう」となり、その後に相談する、という流れが定着しました。以前のようにすぐに聞くのではなく、まず自分で調べてから相談するようになったのは大きな変化だと思います。
私自身の負担も減りましたし、その分、自分の業務に充てる時間を増やせるようになりました。

ーそのようにご評価いただき、ありがとうございます。

東滝
また、顧問先に送付する事務所通信では、ある媒体から記事を引用したり、自分の感想を加えながら作成をしています。それに加えて、HRbase PROの労務マガジンなどの資料も取り入れていますので、内容はかなり充実していると思います。

ーどのような資料を参考にすることが多いですか?

東滝
資料としてよく使うのは、労災の流れや傷病手当金の流れなど、全体を整理したものですね。

俯瞰的に「傷病手当金がどのような流れで進んでいくのか」が分からない方も多いので、その点を整理するうえで非常に役立っています。これを自分で一から作成しようとすると時間がかかるため、大変助かっています。

大塚
私は育休関連の資料をよく利用しています。法改正を追いかけるのも大変ですし、顧問先にきちんと理解してもらうのも簡単ではありません。その点、育休関連の資料は特に有用で、自分自身の理解の確認にも活用しています。

効率化と人材育成で、一人ひとりの能力を高める体制へ

ー今後どのような事務所を目指していきたいとお考えですか?

東滝
しばらくは拡大路線ではなく、少数精鋭で進めていこうと考えています。従業員にはそれぞれ「やりたいこと」や「伸ばしたい分野」がありますので、その長所をとことん伸ばしていきたいと思っています。

もちろん、いずれは拡大路線に転じる可能性もありますが、今の段階では少数精鋭で一人ひとりの能力を高めていく方針です。今後は研修の充実にも一層力を入れていきたいと考えています。

大塚
私自身も含め、みんな年齢を重ねてきていますので、今やっている手続きの効率化や、DX推進は必要だと考えています。

そして何より、障害福祉分野の業務体制も整えていきたいですね。いまは東滝に偏ってしまっている部分もありますが、特定の人に依存せず誰もが対応できるようにすることで、事務所の強みをさらに磨いていけたらと思います。

ーありがとうございます。HRbase PROが業務効率化だけでなく、従業員の成長を後押しする存在となれるよう、今後も開発を進めてまいります。

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